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自由英作文の実践

基礎基本の定着を図り,表現力と表現意欲を育てる「自由英作文」の実践
1999-2000名取市立第一中学校における実践を中心に

平成12年「南東北英語教師の会」秋季セミナー発表資料から

1 はじめに

学校再生を図るため,行事の充実に焦点を絞って全校挙げて実践を進めており,成果を収めている。

昨年度(平成11年度,1999年度)は3年生3クラスを担当し,今年度(平成12年度)は2年生1クラスと3年の数学TTを担当している。
コミュニケーション能力を伸ばす取り組みとしては,生徒の実態を踏まえ,実践できることから始めるということで,現在は自由英作文(文字を媒介としたアウトプット)に取り組んでいる。
本校では,定期考査の中でどの学年も自由英作文を課しており,英語科として統一した取り組みを進めている。生徒は意欲的に自己表現に取り組んでいる。

2 目   的

① 生徒の表現力,特に「書くこと」の力を伸ばす。
② 自分自身で考えたオリジナルの英文をつくることを通して,文法事項の定着や基礎の定着を図る。
③ 生徒の「書くこと」に対する興味・関心を高め,英語学習に対する意欲を喚起する。
④ 「自由英作文集」を読み物教材として活用し,「読むこと」の力を育てる。
⑤ 生徒同士のコミュニケーションを促し,併せて,生徒理解の一助とする。

3 指導の実際

① 定期考査及び実力テストで「自由英作文」を出題する。テーマや課題は予告しておく。
② 表現の意欲や作文の内容に重点を置いて,評価する。
③ テストを返却する前に,全員の作文を入力し,自由英作文集をつくる。誤りは訂正する。
④ 全員の作品を印刷して授業で配布し,リーディングの題材として活用する。

4 指導の成果

① 回を重ねるごとに,生徒の表現力は伸びている。一番多い3年生は8回実施。
② テストの前に,作文して,指導を受けにくる生徒が増えており,「書くこと」に対する興味・関心・意欲は高まっている。
※ 「先生,今度のテストはどんな問題にするの?」
③ 友だちの作文を読むことによって,よさや意外な面に気付き,互いのコミュニケーションも豊かなものになってきている。
④ 作文を通して,生徒が今何に関心を持っているのか,どんな気持ちや考えを持っているか,家庭ではどんな生活をしているのか,を知ることができ,生徒理解の一助となっている。

自由英作文作品集